ええとこどり春の奥飛騨・上高地の旅
前々から会社の人に上高地に行くのだったら雪が見れる季節、それも観光として入れるGW前が良いよ!と話しをしていた。
話しだけではつまらないので、では一度チャンスを見て計画練ってみようかという事になった。
計画するうちに段々こだわりの内容が増え、いっそええとこどりをふんだんに盛り込んでみようと・・・。
インターネットで検索し、宿も単にホテルでなく古さと格式のあるもの、温泉も露天風呂を2箇所選ぶ、サクラや春の花々を見る、等々こだわりまくった内容が次の通りです。
【場  所】 白川郷、飛騨高山、平湯温泉、西穂高から展望、上高地、白骨温泉
【日  時】 2004年4月24日(土)〜25日(日)
【メンバー】 会社の人達と
【コ ー ス】 
(24日)会社=名神=東海北陸自動車道荘川IC下車〜荘川サクラ〜白川郷〜
荘川IC〜飛騨清見IC下車〜高山市見学〜平湯温泉にて宿泊
(25日)平湯温泉〜新穂高ロープウェーにて山頂〜安房トンネル〜上高地散策〜白骨温泉入浴
〜松本ICより中央道〜会社
【天  気】 晴れ。気温4〜5℃。新穂高展望台マイナス10℃以下
【時  間】 会社出発7時30分、翌、帰宅21時30分

24日(土 
二日前から嘘のようなポカポカ陽気から急に上空マイナス30℃の寒気団がサア〜ッと日本列島に入ってきた。。
でも天気は快晴との予報。こりゃ逆に幸先よい兆候だ。サクラも多分残っているだろう。雪に覆われた3000m峰が見れる。
当初のこだわりの旅に花を添える形となってきた。一同会社に集合し、一路名神高速から東海北陸道へ。皆寒さ対策も準備万端。
早めの出発だけに高速道はス〜イスイ。荘川ICに10時30分。一路白川郷へ。その途中にある荘川サクラで途中下車。
車を降りた途端みぞれ交じりの雪が・・・・・。こりゃ〜寒い!でも空は青空だ。樹齢400年の荘川サクラは見事であった。
今、まさに満開だ。GW前の観光客も多かった。皆寒い寒いと襟を立てている。今でもこんなに多いのだからGWではR156の白川街道は大混雑が予想されるかも?ここから白川郷まで20〜30分。合掌造り見学前に早めの食事。11時40分。
そば定食を頼んだが、田舎の味でなかなか美味しかった。
世界遺産の白川郷集落と合掌造り、見れば見るほど味わい深いものがある。昔懐かしい道具や生活の匂い。偶々見学したところの民家では、何と昔は41名の大家族が住んでいたとか。狭い部屋に冬の寒さも半端ではないから身体寄せ合って寝たという。
豪雪だけに出口も2階、3階とある。いろりの暖で家中保温効果・・・等など興味深いものが尽きない。
更に、サクラ、シバザクラ、チューリップ、水仙、モクレン、桃など春の花々オンパレード。上を見上げれば白く輝く雪の山。全てが絵になる光景が目の当たりにあったのだった。
樹齢400年の荘川サクラ 世界遺産、白川郷集落(拡大あり) サクラ満開の合掌造り(拡大あり)
さて、白川郷見学も終わり一路飛騨高山へ。雪のない季節だと白川〜高山間のR360天生峠越えをするのが早道なのだが、やはり雪に閉ざされた深い地域なので未だ通行止め。よって再度荘川ICに戻り飛騨清見ICからR158で高山へ。
この高山市内もつい先日4月14〜15日に「春の高山祭り」が行われた後だった。この市内もぐるっと一周廻ってみた。
小京都と云われる古い町並みと朝市、伝統工芸、そして素朴な町と人々、やはり「心のふるさと」という印象が残っていた。
じっくり見れば見るほど味わいがある。時間をかけてみたいものだ。
古い町並み 伝統工芸の店 落ち着いた雰囲気
ゆっくり見学したいものだが、時間もないので後ろ髪ひかれる思いで今夜の宿泊地、平湯温泉まで約30分。17時30分到着。
宿もこだわりを求め、出来るだけ雰囲気がよくて温泉も露天風呂が必須条件。それをインターネットで探す。
すぐ検索にかかり「平湯館」がピッタリ。すぐ予約。創業1923年平湯でも老舗の宿で創業当時のものを今尚残し平湯の中でも唯一現存している由緒ある宿。今は使われていないが、その当時のいろりの間も現存。昔、山に登る人の常宿の雰囲気がプンプン感じられた。
露天風呂に浸かりながら山の雪景色を堪能。真夜中少し冷え込んだように感じたが、朝起きると薄らと雪が庭に積もっていた。
この2階が我々が泊まった部屋 ゆったりした和室(12畳) 部屋から山が望まれる
25日(日)
7時30分出発の予定が、予想外の車のフロントガラスこびりついた氷に一苦労。8時30分始発の新穂高ロープウェーに何とか間に合わせるよう車を飛ばす。お蔭で無事到着。
始発といえども大勢の人が並ぶ。第1、第2ロープウェーを乗り継いで山頂へ。
日本一と言われる傾斜角度40数度の登りをひとっとび。標高2156mの山頂駅から見える景観は見事というか感動ものであった。真っ青な空、目の前にドカンと被さってくる3000m峰の切り立った岩雪!西穂高、奥穂高、涸沢岳、槍ヶ岳、白山、焼岳等々360度の大パノラマに見飽きる事がない。
展望台に出た人々が一応に「ウォー・・・・」と感動の叫びに変わると同時に「寒む〜・・」に変わっていく。
体感気温マイナス10℃以下に間違いないだろう。肌に刺すような痛みと耳が真赤になる。暫く大勢いた人達もさすが寒さに震えだし部屋の中に入り出す。とうとう完全武装したカメラマンだけが一人ポツン。
時間のある限り山頂駅付近周辺の千石園地を散策する。雪の壁が随所に残り、新雪で蛸足のようにズボズボと入るので一周できず。それでも雪山の一旦を垣間見る事ができたのは寒気団の思わぬおまけであったろう。
新穂高ロープウェー(拡大あり) 西穂高、奥穂高の展望 おお寒む〜と言いながら・・・
新穂高ロープウェーを跡にして、一旦平湯に戻り安房トンネル経由で沢渡へ。直接上高地へはマイカーの乗り入れできないのでここで駐車。そこで昼食した後タクシーで上高地入り。タクシーの運ちゃん面白い人で、何かとガイドしてくれる。大正池で下車しこれより河童橋まで散策。ゆっくり歩いて1時間20分。この運転手さんがまた出迎えしてくれるとか。
過去私は何度となくこの上高地に入り山に行った事数々あるが、会社の人達は初体験。単に駐車場まで行って河童橋からの展望も悪くはないが、折角美味しいところをミスミス見逃すのも惜しい。私もそれは知っていたが今まで山に登るのがメインなので、この大正池からの散策を時間があったら是非歩いてみたいと思っていた。やはり良かった!\(^O^)/
このルートは大正池、焼岳、霞沢岳、西穂高、前穂高等々の山に囲まれ自然がたっぷり残されている。よく絵葉書に写されている光景が目の当たりに展開。人も少なく野鳥のさえずりも心地よく聞こえてくる。今尚煙を上げる焼岳、静かな大正池、そして梓川のせせらぎ。
どれをとっても超一級品。自然が満点。整備された木道を歩いていても次から次に変わる景色に目が奪われ全然見飽きる事がなかった。
まもなくウエストン碑から河童橋。この27日に山開きが行われる。その前の上高地はやはり正解だった。GWの時期に来た事もあったが人の多さとザワザワした上高地は馴染めなかった。
今日の河童橋はチラホラ人数。河童橋から見上げる岳沢、西穂高、前穂高、明神岳はいつ見てもまた格別の山。しかし、どうも会社の人達には感動が薄かったようだ。それもその筈、ここに来るまで数々の自然と景色を堪能したから単にその延長戦上にしか映ってなかったのだろう。やはり一番最初に見たときが感動が大きいのは当然と言えば当然か(^ ^ゞ
その後、ビジターセンターで上高地の四季折々の写真を観る。そして我々を待っていた運転手さんと再会。
大正池と焼岳(拡大あり) 梓川と前穂高(拡大あり) 田代橋と霞沢岳(拡大あり)
河童橋と明神岳 川に沿って白骨温泉がある 乳白色の露天風呂
上高地の後、白骨温泉露天風呂で仕上げ。公共の温泉で500円。この4月22日からオープン。いつもよりやや早めだという。120段の階段を降りて行くとそこに露天風呂がある。水量タックリな川の傍に乳白色の源泉が流れ込み、如何にも効能がありそうな雰囲気満点の露天風呂。女子用には葦簾で仕切られ外から見えないが、男子用は上から覗けば見える。でも見えても見えないそぶりをするのが如何にも大らかな土地柄かも?
入浴後、一路大阪までの帰途に就く。出発は17時、着いた時刻は21時30分であった。

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