(世界遺産)グレート・バリア・リーフ

3年前、家族旅行でシドニーからの帰り、飛行機の窓から見える延々と続くサンゴ礁のリーフに感動し、いつかチャンスがあったら是非行って見たいものだと思っていた。
そのチャンスが意外にも早く訪れ、偶々お客さんと待合せしていた場所に某旅行会社のパンフレットが並べられていた。何気なくその一枚を手に取った。そこにはケアンズとグレートバリアリーフの破格の料金体系と内容が目に飛び込んできた。
こりゃ〜安い!しかも行きたい場所が網羅されている。日程は?4日。何とかなりそうだ。出発まで後三周間。すぐ嫁さんに携帯を入れる。旅行会社もまずまずだし、過去何回か利用した事もある。子供達二人はもう社会人だし、行くとすれば我々夫婦二人か。
即、旅行会社に予約を入れる。しかし既に満席でキャンセル待ち。でも翌日電話が入り何とか行けそうとの事。
ケアンズはビザが必要との事で、これも早々に自分達で取得。
旅行日程:平成16年7月1日(木)〜4日(日)

スケジュール
 7月1日:関空20:35〜ケアンズ05:00
 7月2日:キュランダ高原列車〜アーミーダックで熱帯林散策
    
   及び「スカイレール」で熱帯林空中散歩
 7月3日:グリーン島〜ポンツーンでグレート・バリア・リーフ
 7月4日:ケアンズ12:30発〜関空19時着
          
オーストラリア全体図

 初日(2004年7月1日(木)

三週間はあっという間に過ぎ、木曜の午後20時35分関空からオーストラリア航空で一路ケアンズへ。飛行約7時間、時差1時間、季節は秋の後半、20〜25℃、湿度は無く快適な気温。ケアンズにAM5時に到着したのでした。
 二日目(7月2日(金)

ケアンズに着いたら現地日本人ガイドが待っており、そこでツアー一同別のホテルに移動しオプションがらみの説明会を受ける。やはり機内では熟睡できず、アクビの連続。
我々は当日はキュランダ高原列車、アーミーダックに乗って熱帯林ツアー。そしてゴンドラ「スカイレール」で熱帯林を見渡す。
翌日は、グリーン島から海上基地ポンツーンでグレート・バリア・リーフを楽しむ。等々を選択。
出発時刻まで若干の余裕あったので同ホテル内のレストランで朝食バイキングを食べる。30ドル/一人であった。
でも余り食欲も湧かず、30ドルは少し高かったな〜。因みに翌日同ホテルでナイトバイキングを食べたら、何と26ドル。朝より安くボリュームあって美味しかった。日本と反対だ〜!
愛人(嫁さん)?と(^ ^ゞ ポリポリ 6人掛けの車内(画像あり) ストーニー・クリーク渓谷(画像あり
キュランダ高原列車はレトロな観光列車になっており、スズ鉱山への交通確保に15年の歳月を要す。多くの労働力と殆ど手作業のトンネルや深い渓谷を渡る橋を見ると、人々の鉄道に対する熱い思いが伝わってくる。圧巻はストーニー・クリーク渓谷を渡る列車からの眺望。
この所要時間約1時間。そしてキュランダ駅に着いてキュランダ村で昼食。そこで食べたビッグハンバーグがデカイ事!
食後、「水陸両用車」アーミーダックに乗ってジャングル探検。実際一時軍事用として活躍していた。
珍しい亜熱帯植物、動物など目の前に展開。上を見ればオオトカゲが木の上に2匹。勿論、コアラやカンガルー等々もパークで触れ合い体験あり。コアラを抱いての写真は有料。以前に抱いた事あるので今回はパス。
アーミーダック(画像あり) 日本人ガイドのお嬢さん ビッグハンバーク

次にスカイレール(ゴンドラ)で約1時間弱、空から絶景を鑑賞。全域国立公園で美しい森の生態系を壊す事のないよう、多くの配慮がなされている。全ての支柱はヘリコプターで運ばれ設置。また3つの乗換駅もあり、途中駅では直接地面を歩く事のないようボードウォークが整備されていた。上から下から珍しい亜熱帯植物や森が見渡す限り。この費用は個人によって捻出されたとか。さすがスケールの大きさもけた違い。
スカイレール(画像あり) パロン滝 亜熱帯植物を見学

当日天気予報では曇りとなっていた。が、我々が行く先々が晴れ渡り、全ての眺望も良好。翌日に行った人の話では、全てどんより曇り視界が全然悪かったらしい。(日本へ帰る日、聞く)
夕方ホテルに到着。我々は当初ツアーに組込まれていたホテルが満室のため別のホテルに変更になっていた(事前に連絡は聞いていた)。このホテルの方がグレード高く、実に素晴らしいホテルであった。大きな部屋、大きなバスルーム、眺望も海側で何もかも大満足。勿論料金は変わらず。(^-^)   得したな〜\(^O^)/
食事は朝食で使ったホテルまで出向き夕食バイキング。26ドルだった。この日は少し寝不足のため早めに就寝する。
トレードウインズ・エスプラネード 部屋の内部 窓から海も見える
 三日目(7月3日(土)

翌日、7時35分ホテルお迎えの現地人バスに乗りグリーン島へ。港では大勢の家族連れが並んでおり、一体何処に並んでよいものか分らなかったが、日本人現地案内人が多数配備されており何ら言葉の不自由はなかった。
この日は朝から曇り空で、天気具合が些か心配だった。

グリーン島へのカウンター 高速艇 海水浴中の家族(画像あり)

ケアンズから北東27キロ、グレート・バリア・リーフの中では一番近く面積もわずか13万u。一周しても30分程。周囲を囲むのはホワイト・ビーチ。ここへ高速艇で約45分。島に渡された桟橋の下では透きとおった水に色とりどりの熱帯魚が泳いでいた。皆海を覗き込む。何かワクワクするような気分。この島全体亜熱帯植物に覆われ、自然保護のためボードウォークになっている。
小さな島の中にホテルもあった。ここで1時間30分フリーな時間。歩いてもすぐビーチに出られ、そこに白い砂浜が展開。この島まで高速艇に乗っている間ずっと天気が悪かったが島に着いて暫くすると何故か天気が晴れてきた。(^-^)
外国人の家族連れが海水浴を楽しんでいる。気温も24℃くらい。寒くもなさそうで、同じ日本人に聞けば海に入ってしまえば寒くもなく、上がった時は少し寒いとか。我々も当初水着を日本から持参したが、寒いと思ったので本日持参せず。時間潰しに島周辺を見たり、ワニ館で観光にのんびりする。すぐ1時間30分も終わり、次にまた1時間かけてポンツーンという海上基地で、グレート・バリア・リーフのド真中に行くのだ。
再び高速艇が走っている間、また天気が悪くなり、海も荒れてきた。大きくローリングする度に女房が船酔いし、暫しぐったりしていた。私はその間、追加オプション予約のために船内案内カウンターでヘリコプターを予約。これは、偶々ポンツーン行きの出港待ちの時、茨城県から来ていた夫婦がヘリコプターに乗ると聞き、料金も一人1万円。我々夫婦も面白そうだな〜と思い、本日水着もホテルに置いてきたので、今まで一度もヘリコプターに乗った事ないから一度乗ってみようか〜となった次第。
高速艇の前部 基地に横付けしているところ ヘリ基地まで船で(画像あり)

ポンツーン基地に到着。ここは将にグレート・バリア・リーフのド真中。当初、ポンツーンと言うから島と思っていた。でもそこは海上基地であった。船を横付けし、そこで食事をしたり泳いだり、半潜水艇でサンゴ礁を見たり、或いはヘリコプターに乗って楽しむのだ。約2時間の余裕あり。ここでもあれほど雲っていた天気がこの周辺だけが太陽が顔を出し、真っ青な空に変身。
我々にすると珍しい現象だが、どうもこんな現象がこの地域だけ良くあるらしい。やはりサンゴ礁の影響だろうか?
早速予約のヘリコプターの時間がくる。あの茨城県の夫婦と同じだった。基地から100mほど先にあるヘリポート基地まで船で。
5人乗りのヘリだった。前に二人後ろに三人。機長の横に一人乗れますよ?と云われた時、お互い遠慮するしぐさが感じられたが、茨城県の男性(多分50位?)が「はい!」と先に挙手した。本当は先に私も挙手したかったのだが・・・(ー_ー)
その席を取れなかった分、我々夫婦が両窓側を陣取り、茨城県の奥さんは真中に・・・。(^ ^ゞ ポリポリ
ヘリから見たグレート・バリア・リーフは迫力があった。下は海なので高度感も余り無く、全然怖くもなかった。
飛行時間約10分、機長は何か英語で喋っていたが、「英語分るか?」との質問に、茨城県のオッサンは「NO!」と言ったきり機長は黙ってしまった。我々全員イヤホーンを装着しているがマイクもついているので、声は聞こえる。
例え分らなくても「little!」と云えば、何となく聞いているだけでも雰囲気で分るものを・・・・・・(ー_ー)
小窓からデジカメを出して空撮。お蔭で数枚気に入ったものが撮れた。
5人乗りヘリ ヘリから空撮(画像あり) 基地が見える(画像あり)

ヘリの後、今度は半潜水艦。海中のサンゴ礁が目の前に。大きなタイのような魚の群れが目の前に飛び込んでくる。
嫁さんは、感激〜と暫し見とれていたが、その内気分がまた悪くなったようで、一周が終り船から出るにも動けない。何とか腕を支えながら外に出た途端、「オエー!」と揚げてしまった。幸い隙間のある海上基地なので、汚物は海上に。
それを見た現地ウエイトレスさんが、すぐ氷水とティッシュを持ってきてくれた。素早い反応に感謝であった。
親切な人ばかり。オーストラリア人は優しい人が多い。街でもニコッと笑顔で話しかけ、常に微笑を忘れない。ごく自然にでるしぐさ。それに比べ、日本人の「ムツッ!」とした愛想のない顔。割と自己中心的。これは東南アジア系の特徴らしい。特に中国、韓国も日本以上に自己中心的な人が多いといわれる。しかし全てではないと思うが・・・・・。
半潜水艦 魚の群れが近づいてくる スノーケルで基地周辺を泳ぐ人達

少し海上の風に涼んでいると気分も良くなり、食欲も出てきたようだ。海上バイキングを食べる。
出発の時間までのんびりと外の景色を眺める。スキューバーダイビングは有料だがスノーケルの用具一式は無料で貸してくれる。大勢の老若男女がプカプカと浮かびながらサンゴ礁を鑑賞していた。但し直接サンゴ礁に乗るととても危険で足を切ると化膿してくるらしい。その場合、すぐ基地で治療するようにと云っていた。
少し干潮になったのか、サンゴ礁の一部が海上に現れ、着いた時とまた別の景色が展開されていた。
ここでも、海中の水温は高く温かいらしい。でも基地に上がりシャワー待ちしている人を見るとブルブルと寒そうだった。
水着を持ってきたら良かったかな〜(ー_ー)
出港の時間がきた。全員乗ったか確認後出発。それでないとこの基地は明日まで無人となるからである。
帰りはまたグリーン島により、そこで一部の乗客とここで宿泊の人を降ろし、そしてケアンズに戻る。
今日一日、たっぷり遊んだ満足感があった。

夜は、ナイトマーケットを楽しむ。色んな商品が安く、また街頭での食事も多数ある。ギャラリア(免税店)にも何回も付合わされ、どうもショッピングが苦手なんだよな〜(ー_ー)
大橋巨泉の「OKギフトショップ」がここにもあり(ゴールド・コーストにも)、結構手広く商売してんね。
 四日目(7月4日(日)

今日は日本に帰る日。ホテルの迎えは9時05分。少し時間がある。ホテルの周辺を散歩しよう。
真っ青な空と整然とした綺麗な町並み。南国の花。全て公園という雰囲気の中、早朝ランニングで汗を流している人。ウォーキングしている人。お喋りしている人。沢山の野鳥が飛び交い癒しの声が聞こえる。児童公園で遊んでいる子供達。全てが絵になるような美しさ。シドニーやゴールド・コースもこんな雰囲気だった。ケアンズも変わらず。キュランダで現地ガイド役の日本人女性も本日ここケアンズを去り、恋人のいるパースに出発すると一昨日云っていた。ケアンズからシドニー経由で11時間とか。
パースも素晴らしいところらしい。やはり国全体が自然を愛し、個人主義の開発を許さないのが徹底されているのでしょうね。
シンガポールもここも皆同じ。例え国土が大きい小さい関係なく、個人主義を許さずルールを守り自然を保護する。
ここケアンズでも殆ど都心地域は国が押さえ、住民はマンションゾーンに集約。少し都心から離れた場所で、一戸建て土地付住宅で4〜5千万。オーストラリアに永住希望の人は、供託金5000万払い込めば外国人誰でも住める。生活費は別。
日本でも年金生活に入ってオーストラリアに永住する人が多いと聞く。やはり綺麗な住み良い国なんだと妙に納得する。
ホテル周辺(画像あり) 犬を連れてウォーキング 早朝マラソンする人達

また途中でギャラリアに全員連れていかれ、半強制的なショッピングが組み込まれていた。
私は全く興味がないので、嫁さんを店に残し町を散策。いずれも整った美しさは変わらなかった。のんびりベンチでお喋りする黒人の老夫婦。時折シャワーのような雨が降ってもすぐ止んでしまい、真っ青な青空が広がる。

名残惜しいケアンズも12時30分出発。飛立ってまもなくシートベルトが解除されると皆真下に見えるグレート・バリア・リーフにカメラを構え席を移動する人が増えた。見事なエメラルドグリーンのサンゴ礁が点在し、つい前日までその下にいたのと考えると嘘のようだ。
ケアンズ空港を飛びだったところ エメラルドグリーン(画像あり) グレート・バリア・リーフに名残を惜しむ

ここでまた日本人の醜い嫌らしさを知らされた。皆グレート・バリア・リーフを見たさに窓側にカメラを近づけようと席を移動するが、大半の人は「どうぞ〜どうぞ〜」と云って窓を開放してくれる。が、その中にとんでもない中年の女性が混じっていた。窓を占領し、隣の席も空いているにも拘らずカメラを構えるしぐさで窓を覆い被さり、撮らせないようにする。こちらも「ムツッ!」とするとそれ以上に何故か睨み返す。何と云う心貧しい人なのか・・・・。もう情けなくなる。
それに比べ、後ろの外国人の子供(14〜5歳位)がワザワザ私のために席を立ち、ここに座って写真を撮ってくださいという。思わず私まで「サンキュー」と笑顔で微笑み返した程だ。それもその子供にしたら普段の日常の行動から出る仕草で、全て自然なのだ。
やはり、この一こま見ただけでも、今でも日本人に国際感覚の欠如した人がいるのだな〜と垣間見たような気持ちになった。
しかし、私も含め「反面教師」気をつけねばと思った次第。

予定通り、関空に19時着。
機内から外へ出た途端、ム〜ッとする熱気に汗が吹き出てきた。
それ以降、連日34〜35℃の猛暑の続く大阪の街に身体が慣れるまでバテバテであった〜(ー_ー)

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