鳳凰三山

前から取残していた鳳凰三山。昨年白峰三山縦走の時からより一層その想いが強くなっていた。何処までも印象深く残るオベリスクの象徴的な姿。
そのチャンスが訪れ、しかも曇りから雨と云われた天気予報が大きく外れ、ピーカンの快晴。それはそれは素晴らしい鳳凰三山(薬師岳、観音岳、地蔵岳)を堪能してきました。(^^)
山 名】 南アルプス ←周辺地図
【日 時】 
2005年7月29日(金)〜31(日)
【登山方法】小屋泊
【メンバー】ネット仲間15名
【コース】晴れ
夜叉神の森〜〜夜叉神峠〜杖立峠〜苺平〜
南御室小屋〜薬師岳小屋(泊)
薬師岳〜観音岳〜地蔵岳〜オベリスク〜鳳凰小屋
〜白糸滝〜南精進滝〜青木鉱泉

画像クリックで拡大します。


ネット仲間15名がチャーターした小型観光バスに乗り込み、深夜の高速道路から早朝の夜叉神峠に到着。
広川原行きの村営バスに乗り継ぎ夜叉神峠登山口で下車。(シーズンオフだとマイカーでここまで来れる)
6時10分出発。やや寝不足なため身体が重い。道幅も広く良く整備されたハイキング道だが、峠まで時間をかけ登る。
仲間の女性がバス酔いのためかなり辛そうであった。
やっと夜叉神小屋に到着。そこから見える白峰三山の眺めは良かった。昨年縦走した間ノ岳や北岳が目前に見えるが北岳山頂には少しガスが掛かっていた。でも天気は悪くはない。ここは標高1770m、ヤナギランやグガイソウの花々が我々を迎えてくれた。
夜叉神峠登山口 ヤナギラン 夜叉神峠小屋前にて

少し天候が回復し始め、左に白峰三山、右に富士山が薄っすら顔を出していた。
縦走路を北に進路をとり、1770mから杖立峠道標(2177m)まで400mの高度を登る。
これより苺平まで約200mだがなだらかな登り。これを過ぎると南御室小屋まで下りとなる。
南御室小屋11.10到着。ここで昼食。ここの水は美味かった。まさに南アルプスの水。冷たくて生き返るようだった。
杖立峠に向かって 北岳、間ノ岳を左手に眺めながら 南御室小屋

1時間休憩しここから薬師岳まで2キロの標識。今まで歩いてきた景色が一変し、巨岩が出現。更に稜線歩きに入ると
視界が大きく広がり左に白峰三山の北岳が目の前に飛び込んできた。そして巨岩が更に散在。そのザラザラの砂地に綺麗なタカネビランジがアチコチに咲いていた。
全員撮影で大忙し。前方の薬師岳への登りも苦にならなかった位だ。その薬師岳山頂手前のオアシスのような木立の中に薬師岳小屋があった。13時40分着。
森林限界を超え薬師岳を目指す タカネビランジが点在して咲いていた 薬師岳が前方に見える

今日はここで宿泊。当初予約客が多いと言われたが、天候が崩れるとの天気予報の為か何組かのグループがキャンセルしたとの事。でもゆっくりスペースを取らせて貰えず狭い部屋に隣の人の両肩が当たる窮屈さであった。
食事の5時過ぎまで時間たっぷりあった。薬師岳山頂まで登り、そこから夕日輝く甲斐駒から仙丈、北岳などの峰々を堪能したり、小屋のテーブルで仲間達とブランデーや焼酎で酒盛り。
今夜の夕食はおでん、ご飯のお代わりはOKだった。

夕食前にブランデーや焼酎で寛ぐ 今夜の夕食 夕焼け(薬師岳山頂から)

翌朝、4時30分に目が覚め、5時30分の朝食まで少し時間があったので、外に出る。昨夜は満点の星だったよ〜と聞く。残念ながら直接確認は出来なかったが、今日は天気間違いなし。
素晴らしいご来光と白峰三山のモルゲンロードは輝くばかりであった。暫しその景観に見惚れてしまった。

ご来光 一段と輝きが増してきた 北岳を背景にモルゲンロード

朝食だよ〜との呼びかけに早々に小屋まで戻る。おかわり2回、これで腹ごしらえも充分。5時50分出発。薬師岳山頂まで約7〜8分、眩しい朝日を全身に受けながら記念写真。
360度の大パノラマに気分爽快。前方に観音岳へ繋がる稜線とその後方に甲斐駒ヶ岳の勇士が絵になるロケーションをなしていた。早朝の空気も冷たくて気持ちよい程だ。
空は真っ青に広がり正にピーカンの快晴とはこの事。皆写真や花々に歓声を上げながら中々歩みが進まず(^^)

薬師岳山頂にて 観音岳に向かって 綺麗に色づいたカネビランジ

観音岳からの眺望もまた良し。そしてまた地蔵岳迄の稜線歩きも味わいがあって退屈せず。正面のオベリスクが常に目前に鎮座していた。昨年の北岳から見えるこのオベリスクは何とも云えぬ印象的で、今度行きたいという衝動に駆られるものがあった。そして今回間近に見るオベリスクはとうとう来たかという新たな感動を呼ぶのもがあった。
観音岳から後方、甲斐駒ヶ岳を背景に 前方右手にオベリスクのシンボル この花は美味しそう〜!
賽ノ河原に8時。これより鳳凰小屋経由で青木鉱泉下山という予定だったが、下山に約5時間掛かりそうだ。
そこで暫く休憩し、先に先発下山組とオベリスク登頂して後から追いかける二手に分かれる。勿論私はここまで来てオベリスクを触らずして下山は余りにも勿体ないのでこの組に。確か5〜6名居たと思う。
オベリスクは三角錐の岩場。途中から固定ザイルが設置されているが、腕力と若干のクライミング技術がいる。
最上部に垂直の岩の割れ目に両足を掛けながら腕力でザイルを登っていくのだ。結構難しい。失敗は大怪我に直結する。本日は時間も無いし、無理は禁物。で、途中で止めた。そこまで行く中でも腕に多少の擦り傷が残った。「まあ〜今日のところはこの辺で許しといたろ」(^ ^ゞ ポリポリ
下から仲間に証拠写真を撮ってもらって、先発隊の後を追って下山。
彼等達とは鳳凰小屋で合流。9時丁度。
オベリスク 賽ノ河原 オベリスクをアタック
この鳳凰小屋から青木鉱泉まで沢沿いの登山道を標高差1200mを4時間かけて下るのである。
途中、五色滝や白糸ノ滝、南精進ヶ滝があるが、一応チェックしてみた。その中で南精進ヶ滝は迫力もあり、水量も多く
飛沫が身体にかかってきた程だ。ただ、その撮影ポイント良好な場所に岩場を登らなくてはいけない。ややスリルがあった。
南精進ヶ滝 沢沿いを下る 青木鉱泉

長い長い下りも残すところ後僅か、、山沿いか川沿いかの分岐に到着。川沿いの方が山沿いより10分短く40分と道標に記載していた。迷わず川沿いルートを選択。でも、約30分程で青木鉱泉に到着した。
観光バスのおにいさんが迎えてくれた。ここで一風呂浴びてビールの一杯は堪らなく美味かった。\(^o^)/

かくして最高の場所と仲間たち、そして何よりも天候に恵まれた事は最大のご褒美であった。
同行頂いた皆さん、本当に有難うございましたm(__)m


   同行者   円さんのHP
            panaさんのHP

ホームに戻る                           山行記録(H17年度)に行く