10月30日(アメリカ時間)超大型のハリケーン「サンディ」が米東海岸を直撃し、甚大な被害をもたらし去った。東海岸沿いにある約4751ヶ所の自動車販売ディーラーは、昨年8月に同地域を襲ったハリケーン「アイリーン」での教訓を生かし、車両の高台への移動や、店の窓をベニヤ板で補強したりなど、十分な備えをしていた。しかし、それでも被災地域にあるディーラーの被害は深刻で、車の販売再開がいつになるかメドが立たないという。

ディーラーにとって、この時期のハリケーン襲来はまさに最悪のタイミングだったと言える。というのも、米では月の販売ノルマを達成させるため月末にディーラーが車を値引きすることが多く、客側もそれを見こしてショールームに訪れるため、月末はまさに"稼ぎ時"だからだ。特に被災地域での売り上げが米全体の約25%もあるというBMW>メルセデス・ベンツ・アキュラなどの高級車ディーラーは、打撃が大きかったようだ。

アメリカの『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、同日の夜、ハリケーンにより停電が起き、ニューヨーク州、ニュージャージー州を中心に560万戸以上、のべ800万人に影響が及んだという。復旧には少なくとも4〜5日はかかりそうだ。また、米『ワシントン・ポスト』紙によると、ワシントンDC地区は丸2日間、機能不全に陥ったといい、現在は回復しつつあるが、後片付けに追われており通常のビジネスが行われるにはまだ時間がかかるとのことだ。

サンディの被害で亡くなった方へのご冥福とともに一刻も早い社会の復旧を願いたい。