2005 KOBE 六甲全山縦走大会 ボランティア体験記

参加のきっかけ
赤鬼のスタイル 支給された帽子と腕章
この23日の大会に初めてボランティアとして大会に参加した。昨年の大会の折、記念碑台でお会いした初老のご夫婦の参加者から話しを聞いて興味を持っていたからだ。
ボランティア採用通知
10月上旬に先日申し込んでいたボランティアの採用通知が来た。業務内容は最後尾前半(須磨浦から菊水山CP)と記されていた。初めての申込なので特に業務の希望をしなかったが、まさか最後尾を拝命するとは。
講習会への出席
ボランティアとして業務に就くために2回の講習会への出席を義務付けられている。救急法講習会と業務説明会の二つだ。いずれも平日の夜に開催される。
救急法講習会は、日赤から講師を派遣してもらい三角巾を使った簡単な応急処置を学ぶものだ。2時間程度の時間だったが三角巾の折り方結び方から手や足への巻き方など充実した内容だった。
業務説明会は、帽子や腕章などの支給とコース変更の通知など簡潔なものだった。相方と初顔合わせ。マラソンの心得のある女性だった。
業務当日
業務開始の30分前に集合するように指示されていたので、前泊地の三宮で6時前の姫路行き特急に乗った。この時間でも参加者がちらほらと、新開地からさらに乗り込んでくる、須磨で普通電車に乗り換えたときには乗客はほとんど縦走者という始末。須磨浦公園駅では10名近くの駅員が配置についておられた。6時10分過ぎに到着。既に、出発待ちの列は無く、参加者はスムーズにチェックを受け出発していく。
私は、CP横のテントの係員に名前を告げ、赤いゼッケンと連絡用の携帯等を渡された。さっそくゼッケン等を装着し、出発に備える。青鬼役の方も既におられたので世間話をしてしばし時間をつぶす。聞けば12月の労山の全縦にも参加されるそうで感心させられる。
ご来光 出発地点の様子 支給品を着けたときのもの
6時半、徒歩班の方が出発。私の前に菊水山CPに行く方だ。出発時間が近づくにつれ緊張感が増していく。空が白み始める。相方のM女史がまだ到着しない。どうしたのだろうか。少し心配。6時55分ご来光。写真に収める。須磨浦でのご来光は初めての経験。絶景だ。7時前に最後の参加者がチェックを受ける。
7時ジャストに出発。赤鬼としての業務を開始。とうとう相方のM女史は現れなかった。まずは鉢伏山の登り順調に登る。中間くらいで参加者に追いつく。6人くらいのグループで中の一人が早くもリタイアするらしい。ぶっつけ本番で参加したのだろう。特に要請も無かったのでそのまま進む。7時40分高倉台到着(予定7時50分)。本部に電話。アルプスまでの渋滞の懸念があるので数分後に出発する。
栂尾山の階段は既に人影は少なく一気に登る。渋滞は既に峠を越えたかなと安心もつかの間、栂尾山頂手前で渋滞していた。これまで経験したことの無いひどい渋滞だった。
栂尾山の階段 須磨アルプス
参加者が私の姿を見てギョッとする。青鬼さんから電話、相方が10分遅れで出発との事。予定では8時40分までにアルプスを通過しなければならない。少し焦る。アルプス手前の鎖場を避け横道を木の幹を掴みすばやく降りる。何とか時間通りアルプスに到着。アルプスを越えるとスムーズな流れになった。横尾団地手前で本部から電話。車で先回りした相方が団地入口で待っているとの事。やっと相方と合流。妙法寺へ向かう。9時20分頃妙法寺小到着。10時5分に高取神社の予定なので、本部への連絡の後時間に余裕を持たせて出発した。高取山でも渋滞は無くスムーズに登る。井戸知事が参加されているらしく応援メッセージが山上手前で貼り出されていた。予定通りに高取神社に到着。本部に電話入れるも電波状態が悪く通じず。10時25分に鷹取橋の予定なのでそのまま進む。茶店前を通過。女将さんにバナナを持って行けといわれるが、立場上不適切な行動は取れないので断るのに必死。「この人が赤鬼さんなのね」と若い女性の参加者から写真を撮られる。市民トイレ前の広場に差し掛かり、「赤鬼さんがもうすぐ来ますよ」とボランティアさんの声がした。広場のなかへ。20人くらいの参加者が休憩していた。視線が集中する。「もうそんな時間なの」口々に聞こえる。お構い無しに下り坂へと入る。丸山への下りで参加者から「赤鬼に追い越されると失格なのですか?」と質問を受ける。「CPまでに時間通り着けば問題ないですよ」と返答するが、同様の質問をこれまで何度も受けた。こうべのエスプリ(小冊子)を熟読している人が少ないのだなと思った。ほぼ時間通りに鷹取橋に到着、本部へ電話するも誰も出ず、鵯越へと向かう。GSの手前で若い男の参加者から食って掛られるが無視。こんなところで「疲れた」とは情けない奴だ。10時40分頃鵯越に到着、駅前には休憩の参加者が多くいた。本部へ電話。11時の予定なので公園で時間調整(食事休憩)をする。目の前を多くの参加者が菊水山に向け通り過ぎる。いよいよ11時、菊水山に向け出発。ゆっくりと進むがそれでも35分ごろに登山口に到着。ベンチに座り時間調整をする。参加者が通り過ぎるのを見守る。50分ごろ出発。私の姿を見て休憩していた若い女性の参加者があわてて出発した。
渋滞の様子 業務終了。相方と記念撮影
時間に余裕があるのでゆっくりと登る。最後のプラスチック階段の手前で少々ばて気味の参加者が。「まだ時間はありますよ。頑張って」と励ます。階段を登り最後のゆるいのぼり部分へ到着。まだ、10分ある。道の横にそれ、登ってくる参加者を励ます。「赤鬼さんがすぐ下まで来られてます」と上から話し声が聞こえる。数分前に頂上手前へ移動。さらに登ってくる参加者を励ます。参加者から登山口でリタイアした方の参加証を渡される。リタイア場所・時間を記入。時間になったのでCPへ。最後の参加者がいないか振り返る。まだ登ってくる。参加者かどうかリボンを確認する。着けている。「まだ、2分あります。頑張って」頂上手前でへたり込む参加者。「あと数メートルでCPですよ」「分かっているけど・・・」他のボランティアさんも励ます。力を振り絞りCPへととび込んだ。
予定通り12時20分丁度にCPに到着。中半の赤鬼さんに「ぴったり、時間通り」とお褒めの言葉を受ける。引継ぎの後、相方と記念撮影。ゼッケン・腕章を返還の後、鈴蘭台方面へと下山。反省会へと向かうのであった。

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