ハロン湾とハノイ4日間


2009年の年の瀬も押し迫った忙しい最中、何を思ったのか家内と割安パックに乗せられてベトナムはハノイに行ってきました。
まずは印象深く感じた事は、とにかく活気があり、発展途上国さながらの街であったという事です。
交通ルールはあっても無いようなもの。ミニバイクが街中を氾濫し、横断歩道を渡るにも必死の覚悟がいる。更に車がクラクションを鳴らしながらバイクを蹴散らせ、それに屈することなく天秤棒を担いでトレトレ野菜やアヒル&卵、他色々売り歩く農民の女性が堂々と渡っている。まさに恐るべし!バイクも二人乗り、三人乗りが当たり前。埃っぽい街だけにマスクで顔を覆い、家族一家で1台のバイクに身を託す。
更に輪をかけて凄いのが、路上で風呂椅子ならぬ腰掛に平然と座りながら昼夜を問わず何でもありの屋台料理に舌鼓みする気取らない庶民派グルメが多い事多い事。いやはや参ったである。家での三度の食事はどうなっているのだろうか?
その反面、綺麗なレストランもあり、全てが渾然一体としているギャップの面白さがそこにある。
8枚〜10枚1000円と言いながらTシャツを執拗に売り込む女性達。その顔は真剣で時には哀願するような仕草も見せる。
中国製の粗悪品も街に氾濫し、彼らもそれを解っていながら何でも商売にする逞しさを併せ持合せている。
食べ物は美味く、日本の味付けとどこか似通っている。顔も似通っている。とても愛くるしく勤勉な国民性と感じられた。

とれとれ野菜・果物を売り歩く農民女性
日程:2009年12月11日(金)〜14日(月)
コース:1日目 関空18時40発〜ハノイ21時30着 飛行約5時間30分 時差2時間 (ハノイ泊)
     2日目 終日世界遺産「ハロン湾クルーズ」
          ベトナム料理の夕食後、「水上人形劇」鑑賞    (ハノイ泊)
     3日目 ハノイ市内観光
          午後、バッチャン陶器村とフリータイム
          夜23時05ハノイ発にて帰途に着く
     4日目 早朝5時30分に関空到着   その足で会社に直行

 1日目
      関空からハノイへ
夕方関空からハノイへ直行。短い旅行ではあるが、仕事も休まず週末を利用してベトナムを見る事ができる。しかも格安料金ときたから触手が動く。
最大の理由が、来年度から関空からの離発着減便が予想され、効率的な飛行便が望めなくなる。ならば早いもの勝ちだとの理由が大きかった。
ハノイについてからホテルに直行。発展途上国だけにホテルは少し1ランク上にして予約した。それが裏目に出た。
ホテルその物は悪くなかったが、街の真ん中だけに予想外の騒音がうるさ過ぎた。真夜中クラクションの音や雑音に目が覚めゆっくり寝れなかった事だ。逆にツアー企画のホテルの方が基地のそばだけに静かで快適だった、との同行旅行者達の評価に些かがっかり。3000円プラスしたのに〜(;_;)
機内の飛行マップ サイゴンホテル 部屋の内装

 2日目
      ハロン湾クルーズ
騒音で安眠できぬまま夜明けを迎える。早めの朝食を食べハロン湾へ向けての出発。市内から約3時間程だが途中民芸品店でトイレと買物に立ち寄る。道中の対向車にヒヤヒヤさせられっぱなし。センターラインなるものがないから対向車線にはみ出し走行。それでもアウンの呼吸か衝突せずに器用に避けて通過する。バイクも同じ。
民芸品で働く若い男女の一針ずつ縫われるシルク刺繍に思わず見入ってしまう。中国の蘇州と同じような手先の器用な若者達が織り成す芸術品は一見の価値を感じた。値切って2枚を一万円で購入、日本円で払う。通貨と為替レートは、1円が約200ドン。1ドルで20,000ドン。10ドルで200,000ドンという具合で、一万円だと2,000,000ドンになる。ドン紙幣が500,000ドンまでしかないのでドンでの購入には手持ち紙幣がない。だから日本円やドル紙幣が買物では通用する。最近は頓に日本円を欲しがっているようだ。実際問題余りにゼロの桁が多すぎて換算するのに頭が混乱してしまう。とにかく物価と雑貨が安かった。
シルク刺繍の作業場 購入したシルク刺繍画 その2

ハロン湾に到着。早速手配された船に乗込む。クルーズと言っても豪華客船ではなくそこはベトナムの船、約30人乗りの小さなスタンダードなクルーズ船であった。今回ツアーに参加した人達は12名。(当初30名近い予約が何と三分の一になっていた) 誠に快適な小人数でクルーズ船は貸切だ。突然子供が窓の外から顔とバナナを突き出し、買ってくれと何か喋っていた。その親は小船を操りクルーズ船に近づき、子供は猿のような身軽さで窓によじ登ってきたのだ。
間もなく出港するとベトナム料理が出てきた。なかなか美味しい味付けだ。魚料理も出てきた。日本で言うタイのような魚だった。ハノイビールを飲み歓談しながら、94年に世界遺産となった景勝地をバックに写真など撮った。
海面からニョキニョキと突き出した奇岩が、まさに”海の桂林”だ。水墨画で見るような幻想的な形をしていた。
同じ形のクルーズ船 窓からバナナの売り込み デッキで座ると風が気持ちよい
身は大味だが味付けは美味い 船内 奇岩の間を縫うように船は進む
水墨画のようだ 養魚場が近づく 養魚場で買ったものを船内で料理サービス
船の雑貨・食料品店。何でも安い 可愛い子供の訪問者 闘鶏岩


次なる訪問は、ティエンクン洞。クルーズ船が立ち寄るもっともポピュラーな鍾乳洞だが、ブルーやグリーンにライトアップされた幻想的な世界を見る事ができた。内部は高さ20m幅10m程だが、階段やフットライトで整備された順路にユニークな名前の付けられた鍾乳石や石筍があった。因みにガイド本によると、ダウゴー島内には他三つの洞があるが、ツアーで訪問するのは少ないとか。

ダウゴー島に降りる ティエンクン洞の入り口へ 約20m程階段を上る
幻想的な世界が広がる 長い年月で出来たつらら石 竜が顔を出している



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