南仏コートダジュールとプロヴァンス(3)


 4日目
プロヴァンス地方
エクス・アン・プロヴァンスとセザンヌのアトリエ入場
プロヴァンスはフランスの中で最も美しい田舎と言われている。町から20分も車を走らせると、そこは田園風景の真っ只中。澄みきった青空、ブドウ畑やハーブの芳香、なだらかな丘のところどころに何百年も昔から変わらぬ小さな村がある。プロヴァンスと一口に言ってもかなり範囲が広い。その全部を見ようと思ったら相当な日数がかかる。そこに多くの芸術家がこよなく愛し昔も今も変わらない風景が残されている。あのセザンヌ、ゴッホもその代表的な人達だ。今日はその中でもプロヴァンス地方の首都エクサンプロヴァンスとセザンヌのアトリエを見に行く事になっている。楽しみである。そのアトリエは街の中心地より北にある丘に今もそのまま保存管理されていた。
彼はこの地に生まれ、死の直前までサント・ヴィクトワール山のスケッチに出かけ、「絵を描きながら死にたい」との願いが通じたのか、制作の半ばで亡くなったという。アトリエ内部には、セザンヌがよく題材にしたリンゴやキューピット像、本物の骸骨などの静物が置かれ、大変興味深かった。
残念ながら内部撮影は禁止なので、写真は外からのアトリエのみ。現地ガイド(日本人)のアトリエでのセザンヌの生い立ちや絵に関する熱い説明を聞き、とても印象に残る見学となった。ガイドもここの大学で勉学し、絵も描き個展も開くらしい。
ニースから一路西側へ、マルセイユ方面 何の変哲もない家だった セザンヌのアトリエ
正面入口 二階が彼のアトリエ セザンヌ(1839〜1906)
『サント・ヴィクトワール山』、1904 『台所のテーブル』 1889頃 『オーヴェールの首吊りの家 』1873
ネットより転載 ネットより転載 ネットより転載


エクス・アン・サンプロヴァンスの街
アトリエを見学して旧市街地まで徒歩で約5分の近くだった。昔ながらの市庁舎、裁判所を筆頭に建物そのものが今なお現存使用されており、時の流れを止めたような雰囲気があった。ガイド本によると町の至る所に湧水の泉や噴水があるという。その数100以上とか。町の名前の由来もこの湧水が多い事から。その町の一角で昼食を獲った。市庁舎の前では市場が開かれており、大勢の市民が買物をしていた。
サン・ソヴール大聖堂 泉と後方に市庁舎 花市
市庁舎の壁画 市庁舎の入口門 今なお現役の市庁舎内部
野菜市 町の泉 ドゴール広場の噴水


マルセイユ
フランス最古の港町マルセイユ。パリに次ぐ大都会マルセイユは、素朴さ溢れる漁港でもある。漁師たちは海が荒れない限り毎朝船を出し、捕りたての魚を売りに出す。それだけに港町特有の気性の荒さがあるという。マルセイユ以外の車の運転手はこの町に入るのを恐れられているとか。添乗員ガイドがそう言っていた。道が狭く、それでも突っ込んでくる。何処でも不法駐車。好き勝手な運転等など。
古来ローマ帝国の支配から南蛮の侵略など、この町は良港を巡る激しい覇権争いの舞台となってきた。また近くの島イフ島も16世紀に要塞を築いたのち牢獄となり、死刑囚から18世紀に蔓延したペスト患者まで、この島で不遇な日々を過ごした囚人は数知れないと言われている。マルセイユの町から肉眼で見える。今日は残念ながら観光する時間なし。
海抜154mの白い石灰岩の山の上から町を見下ろすノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ大聖堂がある。このバジリカ聖堂は、マルセイユの全ての人々から愛されている。心の支えにもなっている。家族の悲しみ、心配、喜び、マルセイユっ子達はこの聖堂に通じる坂道を登りながら祈るのだろうか。丘の上から地中海をはるか彼方まで見渡す事ができた。聖堂内は祈りが行われていた。
旧港 旧港に停泊中の船舶 狭い道にぎっしり駐車
バジリカ大聖堂 入口 内部の様子
聖堂から街が一望(南西方面) 西側方面 手前にイフ島(イフ城)

 5日目
帰国日
滞在僅か5日間という慌ただしさであったが、今日はその帰国日。名残惜しいが日本に帰らなければならぬ。ホテルを専用バスでAM8時30分出発。
ニースを10:55発フランクフルトに向かって離陸。途中アルプスの山越えの景色が美しく暫し見とれていた。
そして、乗継の上関空に向かって約11時間のフライトにつく。関空に朝の9時30分に無事到着。ニースでは気温15℃が関西では2〜3℃、とても寒かった。昼ごろから雪となり、降り続く雪で日本全国雪にすっぽり埋もれてしまったのでした。
もし帰国日程が1日ずれていたら、飛行機の着陸と帰宅に大変な事になっていたかも?(^ ^ゞ ゞゞ
地中海方面の上空にジエット機の
飛行線が走る。6機確認。
向こう側(エジプト他アラブ諸国)の政情
不安で出動したジエット機かな?
ニース、フランクフルト間のアルプス越え 14:15発LH740、
関空へ帰路の途につく



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