大台ケ原散策ハイク
大台教会「たたら亭」の前にて
今年で第2回目のWSV関西太郎会の親睦会。昨年は六甲山だったので今年は別の山にと色々メールで打合せをする。候補地は、(1)和佐又から大普賢 (2)大台ケ原 であった。
当初、昨年同様のメンバーだったので (1)の候補地で話が進んでいた。ところが思いがけない事に名古屋から宮本さんがお嬢さん(7才)と参加するとの朗報が入り、急遽(2)の候補地に変更する。
これで、総勢8名のメンバーが勢揃い。それも東京、名古屋、三重、大阪、高知とかなり広範囲にもまして、年齢も3才を筆頭に55才迄と幅広い異色のメンバーになった(^^)
連休は極めて天候にも恵まれ、賑やかに楽しく小春日和の大台の晩秋を楽しむ事ができました。7才の幸恵ちゃんにとって事の他満足して頂け、3才の直美ちゃんもお父さんに背負われたり歩いたりしながら、全員が大満足できる親睦会となりました。\(^O^)/
勿論、ハイキングの後はお決まりの温泉、新装なった西大台/小処温泉にて露天風呂で汗を流す。(^ ^ゞ

その時の大台ケ原厳選写真アルバム5枚、こちらをご覧下さい。

【山 名】大台ケ原
【日 程】平成13年11月23(金)〜24日(土) 天候晴れ、気温10℃
【メンバー】名張から堀内さんご夫婦と直美ちゃん3才、高知から奥代さん、東京から今枝さん、知多半島より宮本さん
と7才の幸恵ちゃん、そして大阪から私の総勢8名
【行 程】23日は、大台教会にて宿泊。翌24日、日出ヶ岳〜正木ヶ原〜尾鷲辻〜牛石ヶ原〜大蛇ー〜尾鷲辻〜
     中道〜駐車場=(車)西大台/小処温泉にて入浴
【地 図】エアリアマップ 1/25,000 「大台ケ原」 
鴨鍋に舌鼓。美味しいね〜(^^)
全員バラバラの地域から集合するので、事前にメールにて打合せを行いながら大和上市にて集合。堀内さんの車1台に全員乗換え、大台ケ原までの車中ワイワイ云いながら約2時間の道のりもすぐに終わってしまった。
今日の泊まりは大台教会である。堀内さんのご主人は、この大台ケ原で長年ボランティアで活躍されている。その関係より、誰でも宿泊は出来ないこの大台教会に泊めて頂いた。大台教会は、永年に渡り大台ケ原を開発発展された元祖で、今尚通年を通じてここに永住されている。教会と言っても神習教という神道系の教会で、キリスト教ではない。
毎年、11月の末で大台ケ原は冬季期間になりドライブウエー下の入り口より門が閉められる。全く冬の世界に入るのだ。しかし、大台山頂にある大台教会にはこのご夫婦のみお住まいされ(他の宿泊宿は全て休館)、古くからの登山馴染み客には宿泊をさせて貰っているとか。雪道を延々4〜5時間かけて登ってくる人のみ許される別世界らしい。

あらら〜、船漕ぎ?
夜は流石に冷え込んだ。ここ標高1500mに位置すれば、下界とは確実に10℃は違う。この日も、マイナスになっていたと思う。
夜の食事は、鴨鍋と鹿のスリ身であった。お酒を飲みながら鍋をつつく。実にまろやかな味に全員すっかりご満悦。最後に雑炊まで頂き、些か食いすぎたきらいがあった。お酒も頂きながら雑談していたが、フト横を見ると宮本さんが器用に倒れず酩酊状態に入っていた。(^^) 彼とは学年で8年違いの後輩で初対面ではあったが、全然そんな感じがしない。気さくな明るい性格は、学生時代から全く変わらないらしい。また船漕ぎも相変わらずとか。(^^)
大部屋に戻り布団を曳いて上下毛布の間に入っても底冷えがした。堀内さんは、いつもの様に電気コタツに足を入れ、冬の大台で寝る場合はこれが一番暖かくて寝やすいらしい。

翌朝、7時に起床。外は相変わらず寒いが6時30分の日の出に、空は既に明るんでいた。今日も天気が良さそうだ。
朝食と身支度をしていたらすぐに時間が立っていた。
「たたら亭」の前で記念写真。歩いて5分のところに大台駐車場がある。目下、大台ビジターセンターが来年4月のリニューアルの為休館。その仮事務所に堀内さんのボランティア仲間にご挨拶。さあ〜これから日出ヶ岳に向けて出発だ。
紅葉の季節は既に終わっていたが、連休を利用して今年最後の大台をハイキングする人で結構一杯であった。
日出ヶ岳山頂展望台から見た熊野灘
私にとって、過去何回か訪れた事があるので馴れた道でもあった。が、この10月にチョットした不注意で足首を捻挫し、未だその傷が完治していなかった事もあり、この平坦な登りは非常に助かった。歩く道中堀内さんの大台に生息する動物やら植物の説明を聞きながら大変勉強する事も多かった。子供達も元気に初めて踏み入れる山の感触を肌で感じ取っているようであった。
間もなくして見晴らしの良い尾根に差し掛かった時、昔の面影が一転して変わっている事に驚きを隠せなかった。
何と木立が皆立ち枯れしており、禿山の上に日出ヶ岳の頂上が乗っかっているようであった。更に自然保護のため木道が設置されていたが、この枯れ方は異常な程であった。この原因は後程堀内さんが詳しく教えてくれるが・・・・・。
日出ヶ岳山頂展望台から見た大峰連山

標高1694mの日出ヶ岳山頂の360度の展望は、大峰連山や真下に見える尾鷲のリアスシキ海岸を見る限りいつもの素晴らしい展望を堪能させてくれた。条件が良ければここから何と富士山も見える。富士が見える最長の距離なのだ。

この後、正木ヶ原まで木道が続き、足が悪い私にとって好都合であった。直美ちゃんもお母さんに手を繋がれ歩く様子も楽しげであった。奥代さんや今枝さんの健脚組みには些か物足りないかもしれないが、皆でワイワイ云いながら歩くのもまた楽しそうだ。
立ち枯れした為、大峰連山が・・・
しかし、見える景色が寒々とした立ち枯れが続き、この原因が殆ど野生の鹿と言われる。「これは、酷い!何て事だ!」思わず叫びたくなるような心境であった。鹿の食害に犯された死の残骸。10年前にはこんな酷くはなかった・・・・。
この数年、野生の鹿の生態系が変わり、何とトウヒの樹皮を食ってしまうらしい。根元の樹皮が食われてしまえば、水分が上がらず立ち枯れするしかない。何故樹皮まで食うのか、その謎は堀内さんも解らない。

本日のメイン、大蛇ー(だいじゃぐら)見学だ。目もくらむような大絶壁で、その高さ300m。東ノ川渓谷を隔てて竜口(りゅうご)尾根が激しく起伏し、山上ヶ岳、弥山(みせん)、釈迦ヶ岳へと続く大峰連山、西大台方面には中ノ滝(245m)など迫力満点の大パノラマが眺望できる。
迫力満点の大蛇ー(だいじゃぐら)からの眺望
昔は鎖も何もなく剥き出しの岩場であった。大蛇ーの由来は、前方の岩山を大蛇の頭、手前の馬の背を胴体に見立てていると云われるしかも胴体部分も下に下がっている。今は鎖がある。だから岩にしがみ付くように胴体の先端に下りてみた。昔はとてもとても恐ろしくて行けない先端部分。多分過去にはこの岩場で滑って谷底に落ちた人は数え切れない事だろう。そう云えば、最近聞いた事もあったような・・・?。
鎖にしがみ付いて写真を撮った。色んなポスターや雑誌で見るアングルと寸分違わないのは分かっている。それでも一度は撮って見たかった。他の誰も近づかないで遠くから眺めていた。我ながら歳を忘れて夢中になっていたのがおかしくもあり。
紅葉はなかったが、絶壁に立つと足元から風が吹き上げてきた。300m垂直の壁に当たった風が。

この後、中道を通って駐車場まで戻る。この中道は、有難い事に鹿の食害が比較的少なく樹林が多く残っていた。
トウヒの苗も15年かけ小さく育っていたのも嬉しいかぎり。
しかし、人間という馬鹿な野郎がいたのも嘆かわしい。ここ大台では焚き火やテント、火気の全面使用禁止地域。その中に堂々と中年のおっさん3名が鍋をつついていた。堀内さんが注意すれど無視。「山岳会の人ですか?」「そうや??」「「何処の山岳会?」「何処でもええやろ〜!」私も流石ムカッ!と来た。それでも堀内さん、「早く出なさい!」と毅然な態度に「すんません」と別のおっさんが頭を下げる。態度のでかいおっさんは反省すらなし。こんな連中、山岳会とは真っ赤な嘘。
こいつら多分、渓流釣りに来たついでに大台の駐車場近くの沢におりて鍋で食事中なのだろう。何も公然と通り道の沢で食事する事もなかろう。それを見た別のハイカーも沢に下りて子供を水遊びさせていた。一人がやると皆真似をする。
マナーの悪さは関西人の恥だ!

新装なった小処温泉
大台教会に戻り、お礼を言った後西大台にある新装なった小処温泉で汗を流す。500円なり。
爽やかな風に吹かれながらの露天風呂もまた気持ちが良かった。紅葉も未だ少し残っており、さぞかし紅葉の名所に間違いなし。
風呂上り、少しビールを飲みながら来年も是非続けましょうと約束して本日の親睦会も終わりを告げる。後はまた元の場所まで車で下り、夫々帰途に付く。

楽しいハイキング、とても有意義に過ごす事ができました。\(^O^)
皆さん、どうも有難う御座いますm(__)m



   ホームに戻る               第3回目(平成14年)、関西太郎会の様子